黄昏のシンセミア、再プレイ(朱音ルート)

 まず短いところから、と思って朱音さん。当時はあんまり記憶に残らなかったのだけど、いま聴くと脳を溶かす類の声をしている。早口なのも相俟って、全編に渡ってボイスを飛ばさずにプレイする感じに。つまり全然短くなかった。
 衝動的な発話が次第に支離滅裂になっていく過程を丁寧にトレースしているなあ、という印象があって。事前に組み立てていたはずの理路も彼女を/彼を目の前にすると崩壊してしまい、後には切迫した衝動だけが残る。にも関わらず、その発話の中に宿る想いだけは相互に十二分に伝わっている、と。見てて恥ずかしくなるほど青臭く純情な恋愛。優しいセカイ。脳が浄化される感覚というか、定期的にこういうお話を読まないとなあ、というか。