ゲーム感想

大図書館の羊飼い 断片的な記述

総論を書く前に散文的にいま考えていることを。 全体を通して、他人を裏から導き/操作することは否定される。導き手としての意思は生徒会副会長の意図であったり、或いは直接的に羊飼いの思想であったりといった形をとって作中に現れる。それらは主人公によ…

カミカゼ☆エクスプローラー!

巷での評判通り、気に障る要素の極端に少ない作品という印象だった。 性的な興味について適度にオープンな主人公は展開を無闇に遅滞させることもなければ感情移入を阻むこともなく、日常シーンでの皆の仲のよさは一時的な意見の衝突の上でも揺らぐことがない…

向日葵の教会と長い夏休み

某氏の導きによりプレイに至る(えっち伝道師氏に敬礼!)。ありがとうございマックス。 以下感想です。無駄に長い。 まず、教会で過ごす仲間の中に雛桜という存在を据えたこと、それ自体が既にひとつのファインプレーだったよなー、というのがあって。 神父…

英雄戦姫 最終決戦直前まで

ルドラサウムみたいな存在が出てきてクソワロタですの巻。神殺しの手管をどう提示してくるのか、というのは純粋に楽しみ。先延ばしは本家でも封じてるっぽいので、殺してくれることを期待。 ジャンル名の使用許可を取った縁で謙信ちゃんがゲスト参戦したりと、鬼…

英雄戦姫 EU攻略前まで

英雄戦姫やってます。いまナポレオンに喧嘩ふっかけたところ。 総じてストレスなく楽しませることを徹底してる印象で、パッチ当てたら事前に気になってた部分が全部消えたことなんかも含め、無用な引っ掛かりがなく安心してブヒブヒしたり兵の運用に集中した…

黄昏のシンセミア、再プレイ(銀子ルート)

抱擁シーンの一枚絵を表裏両方から映す演出に痺れる。もとよりCG枚数足りてないのでは、と思わされる部分が非常に多い作品なのだが(先生と沙智子ちゃんに専用CGが存在しないという絶望)、こういうことをされると文句が引っ込んでしまう。 物語の締め方が全…

黄昏のシンセミア、再プレイ(いろはルート)

いろはルート、と言いつつも……といった。 “誰かを残して往くのは、どんな気持ちなのだろう……。”テーマを踏まえた上で読むとかなり涙腺に来る。相手に悟られることのない献身、見返りを求めない愛情。最期の瞬間の願い。秘密を抱えることの重圧。色々なものを…

黄昏のシンセミア、再プレイ(朱音ルート)

まず短いところから、と思って朱音さん。当時はあんまり記憶に残らなかったのだけど、いま聴くと脳を溶かす類の声をしている。早口なのも相俟って、全編に渡ってボイスを飛ばさずにプレイする感じに。つまり全然短くなかった。 衝動的な発話が次第に支離滅裂…

黄昏のシンセミア、再プレイ(共通部分)

二年前よりは多少頭よくなってるといいな、と思いつつシンセミア再プレイ。 孝介くんを筆頭として、キャラクタが会話の流れに意識的だなー、という印象を発見する。 無制御にボケとツッコミが連鎖するのではなく、各々が面白いと考える会話の流れを想定し、…

Rewrite、オールクリア

そんなこんなで、雑感。 手触りの不明瞭さ、安直な理解をさせてくれない多面性、といったものを強く感じました。個人的な好みとしては一つの概念で作品全てが説明できるくらい強固に方向付けられた物語の方が好みではあるんですけど、そういう作りがRewrite…

Rewrite、Terra編終了

Terra編。可能世界のその先へ。 長いよ(本心から出たことば)。 ラストにさらりと解題を提示して終了するものかと思ってたら……。 瑚太郎くん暗躍する、の巻。どちらにも所属していないけれど、これはダブルクロスと呼ぶべきなのか。 倫理的じゃない、とは言…

Rewrite、Moon編終了

Moon編。未来を演算する少女との交感。 共通のプロトコルを持たない交流は、偶発性に発展の可能性を委ねるほかない。お約束が成立しない対話は指数関数的に可能性の幅を広げ、その複雑性は共通言語を介して行われるそれとは比較にならない。働きかけの一つ一…

Rewrite、朱音ルート終了

会長ォ! ここらへんから雰囲気がオーラスに向けて収斂していく感じか。 逃げる彼女と、いつか交わした約束を守るために。3ルート越しに救われた気がしないでもなく。 否応なく祀り上げられることの苦しさ。自意識と、他者の観る自己像との乖離。正直ほんと…

Rewrite、静流ルート終了

フーキーンルート。正直すごいスピーディに終わった印象が強く、何を書いてよいものやら困りMAX。 回想で進めるというのは面白い試みだなあと思った。予め他ルートで基本的な登場人物と設定については知っているため、有り得べき物語展開は脳内にある程度イ…

Rewrite、小鳥ルート終了

小鳥ルート。いちばん好きなルートを一つ挙げて、と言われたら迷わずこれかなー。 終盤の山場を担う二つの別れ。その両方ともが好き。 心を持たないはずの魔物化した両親が、まるで知性を取り戻したがごとく言葉を交わす。犬を素体に持つ魔物が、今わの際に…

Rewrite、ちはやルート終了

ちはやルート終了。ちはやルートというよりは、むしろ咲夜ルートといった感触。 咲夜の名前いじりネタそのものは正直好みではなかったのだけど、名前をいじられる→反応する→更に畳み掛ける→反撃する、という一連の流れに段々と親しみが込められていく過程を…

Rewrite、ルチアルート終了

ルチアルート終わり。世評通り、かなりつらい感じ。 どいつもこいつも別キャラ、というのがのっけからつらい。 もちろん歴代鍵作品の書き手たちがみな完璧なエミュレーションを行えていたかと言えばそんなことはないものの、(1ルートだけ終わらせた状況で言…