Rewrite、Terra編終了

 Terra編。可能世界のその先へ。
 
 長いよ(本心から出たことば)。
 ラストにさらりと解題を提示して終了するものかと思ってたら……。
 
 瑚太郎くん暗躍する、の巻。どちらにも所属していないけれど、これはダブルクロスと呼ぶべきなのか。
 倫理的じゃない、とは言える。種の存続、星の発展を主眼に行動する者が人の枠内で定められた倫理に沿う訳もなく、それ自体は何もおかしくはない話ではある。割とキツかったけど、まあ僕が精神的に弱いだけの話で。今宮が死んでたらたぶん心に罅入るくらいはしたんじゃないかな。西九条さんが死んでたら絶命してた(比喩)鴨新米。
 
 ひたすらに空転する物語。心を磨り減らしながら、求めたハッピーエンドは掴めない。
 想いが通じるのは、全てが手遅れになってからだ。一方的に告げられる愛情。見返りを求めない献身。天王寺瑚太朗という青年には根源がなく、その行いには積み重ねがない。だからただ、一途なまでに自らを規定し、都度書き換える。最適化し、想う。

そうさ、俺の恋は…これでいい。

 酷薄ながら、甘やかな印象。小鳥ルートにおけるそれに似る。やっぱり、ここらへんに何かしら琴線に触れるものがあるんじゃないかなあ、という気がするなあ。交換契約ではない恋。見返りを求めないのは、友情だけじゃなかったんだ。
 
 細々としたこと。咲夜さんの真ヒロイン感パネェとか。どいつもこいつも満足に笑って死にやがる、そういう死に様が生者に甘えを許さなくさせるんだよ、とか。
 星を活かすか人を活かすか、という認識そのものが星を甘く見たそれである、とか。個別5ルート全て、ガイアとガーディアンの教義の対立について、若干の胡散臭さが付き纏っていたなあ、という印象があって。種を裁定する者は倫理すらも超えて往かねばならない、とかなんとか。