波打ち際のむろみさん(全話)

 様々な部分に神経の行き届いたアニメ化だったのでは、と。いや原作一巻しか読んでないんですががが。
 第一印象がアレな川端くんとのファーストコンタクトをAパートで済ませ、その直後に実はたっくんのこと結構気に入ってるんだよという話をBパートで突っ込む隙のなさ。別に変化球でも大技でもないけど、やるのとやらないのとでは大違い。やっててよかった時系列シャッフル。そんなウェルメイドな感触と、理知的な手触りの中で枠内ギリギリ一杯なギャグの乱射とがいい感じにはちきれんばかりの小宇宙をアレしていたとかそんなん。
 11話が普通にひどかったのも英断ではあったのかなー。12話が最終回に相応しいリソースブチ込まれっぷりだったのもたぶんあそこで貯金したからだろうし(アニメの制作体制に疎いのですごいアレなこと言ってる可能性あり)。天丼で引き伸ばすにしてもボンレスハム以外のネタなんかあったんじゃないのという気は今でもするけれどまあ、人間わりとラスト良ければオール良しとなるので。
 作画のすごさとかオマージュの豊富さについては語るだけの知識を持たないので細かく言及できないんだけど、とにかく観てて気持ちいい動きが多かったので、純粋に幸せだったと記述しておこう。